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白い秋
2024.09.18
( Nordic Journal )
フィンランドの秋の森。
秋霧に包まれる小さな町。
ある日の、早い朝のこと。

朝、窓の外が白いとき、心は弾む。
春の霞と夏の雨、
秋の霧と冬の雪。
季節は、いつも窓からやってくる。


扉を開けて外に出ると、湿った空気が肌に触れる。ぼんやりとしている外の世界は、まだ少し眠たい目にはちょうどいい。夜ほど暗くはないけれど、昼ほど明るいわけでもない。すべてが曖昧で、抽象的な風景の中に迷い込んだようだった。



白い霧は視界の奥をぼかして薄め、見ている対象はいっそうはっきりと知覚される。風景は、まるでカメラの絞りを開いたように浅い空間の中で存在していた。


霧に溶ける森と、静かに佇む大きな石。
これはおそらく、かつての氷河の移動で遠くから運ばれた石である。

静かな森に、朧げな光が降りそそぐ。

誰かを待ちつづけるガーデンライト。
それはまるで灯台のように。


どこまでも、道が続いているような気がする。
白い秋
( Nordic Journal )
2024.09.18
Text & Photography : lumikka